当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資家の投資判断上重要と考えられる事項については、投資家に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。
なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、その発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、以下の特別記載事項及び本項以外の記載事項を、慎重に検討した上で行われる必要があると考えられます。
また、以下の記載は、当社株式への投資に関するリスクをすべて網羅するものではありませんので、この点をご留意下さい。なお、文中における将来に関する事項は、第11期 有価証券報告書提出日現在(平成20年6月27日)において、当社グループが判断したものであります。
新規事業の立ち上げに伴うリスクについて
当社グループでは、新たなイノベーションを取り入れた新規事業を立ち上げていくことが必要であると認識しております。このため、新規事業への投資については、その市場性や採算性などに十分な検証を行った上で投資の意思決定を行い、事業運営を行っておりますが、市場環境の変化や不測の事態により、当初予定していた投資の成果を実現できない可能性があります。また、新規事業の立ち上げには先行投資を必要とする一時的な人材採用、研究開発または設備投資等が発生する可能性があります。さらに、新規事業の拡大・成長を図るためにはマネジメント人材の拡充は不可欠であり、このような人材の確保が適切に行えない場合には、新規事業の拡大・成長がなされない可能性があります。
これらのことなどから新規事業の立ち上げによって当社グループの財政状態および経営成績に影響を与える可能性があります。
創業当初の未公開企業にベンチャーキャピタル投資、支援、育成を行うことについて
当社グループが運営するベンチャー投資ファンドは、株式公開よりはM&A(合併・買収)などによるトレードセルを主なEXIT戦略とし、将来成長が見込まれると判断したベンチャー企業に対して創業後間もない時期を中心に投資を行っております。
ベンチャー企業の中でも創業後間もない企業においては、業歴の短さから経営基盤が安定していないことが多く、その結果、当該企業の製品、商品、サービスの事業化が初期段階にあるため収益基盤が確立していない、急速な技術進歩に対応できる保証がない、創業者等の特定の人物に対する依存度が著しく高い等、多種多様のリスク要因を包含する場合があります。
当社グループでは、投資対象企業ごとに必要と考える審査手続きを経た上で投資判断を行っておりますが、投資先企業における企業経営上の問題、欠陥等が存在した場合には投資先企業の企業価値が低下する場合や投資先企業が倒産する可能性もあり、当社グループの財政状態および経営成績に影響を与える可能性があります。
また、当社グループでは投資先企業に対して事業拡大のための支援を行っており、投資先企業が企業価値を高めるように、当社グループの役職員を社外取締役として派遣したり、必要な人材の紹介及びビジネスパートナーの紹介等も行っております。しかしながら、こうした支援が必ずしも投資の成果を高めることを保証するものではありません。
投資資金の回収期間及び時期等について
当社グループが運営するベンチャー投資ファンドは、創業間もない企業への投資が中心であり、株式公開もしくはM&A(合併・買収)によるEXITを目指してから実際のEXITに至るまでの期間については千差万別でありますが、一般に相当の期間を要することから、投資期間も長期に亘る傾向があり、投資時点において、投資先企業の株式公開もしくはM&A(合併・買収)によるEXIT時期を正確に予測することは困難であります。また、当社では投資回収については株式公開だけでなくM&A(合併・買収)によるトレードセルなどによってキャピタルゲインを得られるよう積極的に取り組んでいく方針ですが、その実現を保証するものではありません。
また、何らかの理由により株式市場の機能が停止した場合、あるいは法令または取引所の上場制度・規則等の変更があった場合、あるいはそれらの理由により、投資先企業の株式公開による投資回収に至るまでにさらに長期間を要する事態となった場合、投資資金の回収期間が長期化する可能性があります。
このほか、すべての投資先企業が株式公開やM&A(合併・買収)によるトレードセルなどによってキャピタルゲインを実現する保証はなく、また、投資先企業の株式公開やM&A(合併・買収)などが実現した場合においても、当該企業の株式等の取得原価を上回る価格で当該株式等を売却できる保証はなく、期待されたキャピタルゲインが実現しない可能性、投資資金を回収できない可能性及びキャピタルロスもしくは評価損が発生する可能性があり、当社グループの財政状態および経営成績に影響を与える可能性があります。
株式市況等の影響による保有株式の価格変動等について
当社グループでは投資先企業の株式公開などによって株式市況等の影響を受ける有価証券を保有しております。
インベストメント事業においては株式公開後に有価証券を売却することによってキャピタルゲインを獲得いたしますが、多くの場合、投資先企業の株式公開後、当該企業の株価水準や株式市場動向等を勘案しつつ、当該株式等を段階的に売却いたします。そのため、投資先企業が株式公開した場合であっても、当該株式等をその後保有している間に、株式市場における市況の低迷もしくは市場出来高の減少等の株式市場の機能低下により、保有する株式等の価格や流動性が低下することや、保有する企業の業績低迷による株価下落などによって保有株式等の売却によるキャピタルロスが発生したり、評価損が発生、もしくは長期間売却ができない状況に陥る可能性があり、当社グループの財政状態および経営成績に影響を与える可能性があります。
このほか、投資先企業の株式公開前の一定期間に当該株式等を取得した場合、各証券取引所にて定めた継続保有期間中、又は投資先企業との投資時の契約により継続保有が義務付けられている期間中、当該株式等の売却ができないことから、当該期間中の株価下落等により損失を被る可能性があります。
また、当社グループにおいてグループ企業として保有する有価証券や戦略的な関係性構築のための投資として保有する有価証券の中に株式市況等の影響を受ける有価証券を保有しており、これらの有価証券について取得価額から株価が著しく下落した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
法的規制について
当社グループが行うベンチャーキャピタル投資は、その活動にあたり種々の法的規制(会社法、租税法、金融商品取引法、投資事業有限責任組合契約に関する法律、財務会計関連法規等)を受けることとなります。従いまして、これらの法制との関係でその活動が制限される場合及び費用が増加する場合、当社グループの連結範囲の変更などが行われる場合等の可能性があり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループが行うインターネット関連事業ではPC及び携帯電話のコンテンツ・メディアサービスへの広告掲載の取り扱い等を行っております、当社グループが企画・運営するメディアは広告掲載等を行うことにより収益をあげております。コンテンツ・メディアサービスについては、携帯電話事業者を含む通信事業者が運営するインターネットを経由して提供されており、今後何らかの理由で、通信事業者や監督官庁等により、インターネットを経由したコンテンツ・メディアサービスの提供又は広告掲載が規制された場合、サービスの提供ができなくなる可能性があり、当社グループの事業戦略及び経営成績に影響を与える可能性があります。
インターネット市場及びインターネット広告市場の成長性について
当社グループが行うインターネット関連事業は、個人及び法人によるインターネット利用の更なる促進が成長のための重要な条件となります。インターネット市場の低迷やインターネットの普及に伴う弊害の発生、利用に関する新たな規制の導入、その他予期せぬ要因により、今後インターネット利用者の増加がみられない場合や減少する場合には、それによって想定している事業計画が遂行できない可能性があり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループが行うインターネット関連事業の中には、インターネット広告及びモバイル広告市場の成長を前提としているものがあります。インターネット広告及びモバイル広告市場は堅調に拡大しておりますが、今後の成長については保証されておりません。また、インターネット広告及びモバイル広告は、景気動向の変化や広告主の広告戦略の変化などによる影響を受けやすい状況にあるため、期待通りに市場の成長が進まなかった場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
通信ネットワーク及びシステム障害について
当社グループが行う事業には、PCや携帯電話、サーバー機器を結ぶ通信ネットワークやコンピューターシステムに依存しているものが多くありますが、自然災害・事故(社内外の人的要因によるものを含む)・故障などによる通信ネットワークやコンピューターシステムが使用不能になった場合等、サービスの提供が不可能となった場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
納品および検収の遅延等による影響について
当社グループの中には、顧客企業からソフトウェアやコンテンツ、システム開発等を受託する事業が含まれており、それらの企業に対しては、顧客企業から合意した納期どおりにシステム等を納入することが求められます。
しかしながら、何らかの事情によって、当初予定よりも受託したソフトウェアやシステムの開発が遅れ、納品の遅延が起こる場合や納品後に瑕疵が発生し検収が遅延する場合には、当初見込んでいた業績が達成できない可能性や、当社グループに対する信用の低下や経費の増大、違約金が発生するなどの可能性があります。
当社グループにおいては、このようなリスクを回避するために、開発案件別の工数管理を徹底することによって、納品における遅延発生の回避や納品物に瑕疵が生じないように努めておりますが、検収に遅延が生じた場合、また納品物に瑕疵が生じた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
技術革新及び競合に関するリスクについて
当社グループが行う事業を取り巻く環境であるインターネット関連技術や携帯電話をはじめとする情報家電技術は急速に進歩しており、多くの参入企業によって新技術・新サービスが常に生みだされております。
当社グループは競争力のある製品・サービス等を提供し続けるために、それらの新技術・新サービスに対応したソフトウェア等の開発や、それらを利用したサービスを展開していく必要があります。
当社グループと致しましては、常にこれらの変化に対応すべく努力をしておりますが、万が一新技術への対応に遅れが生じ、当社が提供しているソフトウェアやサービス等が陳腐化する場合や、当社が採用した新技術が浸透しなかった場合には、競合他社に対する当社の競争力が低下することにより、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
海外企業に対する投資について
当社グループが行うベンチャーキャピタル投資は、海外拠点を設立し、今後の成長が期待できる中国を始めとするアジア等の海外企業を投資対象として含んでおります。
海外企業に対する投資は、投資先企業の属する、または投資先企業が事業活動を行う国における経済情勢の変化、政治的要因の変化、法制度の変更、為替変動リスク、テロや伝染病の発生・クーデターなどの社会的混乱等により、投資先企業の事業活動に重大な影響を与え、その結果として当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
中国等の海外における事業展開について
当社グループは海外への事業展開の一環として、中国市場参入のための現地法人を上海および北京に設立するなど、同国における事業展開を積極的に行っております。
今後も中国をはじめとする成長性の高いアジアを中心とした地域で積極的に事業を展開していく予定ですが、中国および今後事業を展開する国々において事業が想定どおりにいかなかった場合や事業活動を行う国における経済情勢の変化、政治的要因の変化、法制度の変更、為替変動リスク、テロや伝染病の発生・クーデターなどの社会的混乱等により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
小規模組織における管理体制について
当社は平成20年6月27日現在、事業持株会社として、取締役9名(うち社外取締役5名)、執行役4名(うち取締役兼務者2名)、従業員88名(出向者含む)及び臨時従業員4名と規模が小さく、内部管理体制もこのような規模に応じたものになっております。また、当社のコーポレート本部が連結子会社の管理業務の一部を兼務しております。
今後、当社グループの事業拡大に応じて、的確な人員の増強、社内システムの充実、外部への業務委託の活用、内部管理体制の一層の充実を図る方針でありますが、当社グループの事業拡大や人員増強に対して適切かつ十分な組織的対応ができるかどうかについては不透明であり、これが不十分な場合には組織的効率が低下する可能性があります。
委員会設置会社であることについて
当社はグループ企業価値の向上を図るため、迅速かつ柔軟な事業執行体制への変更、経営と執行の分離、コーポレート・ガバナンス体制の強化を目的として、平成19年6月より委員会設置会社へ移行しております。
しかし、委員会設置会社の運営を行っていくことにより上記の目的が達成される保証はなく、また適切な人員配置や経営戦略の策定・実行などが行われない場合にはグループ全体での組織的効率が低下する可能性があり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
子会社および関連会社について
当社グループは、平成20年6月27日現在、当社・連結子会社18社・持分法適用関連会社4社により構成されておりますが、今後、当社グループの事業再編やグループ各社の意向等によっては、連結範囲が変更される可能性があります。また、これらの企業の経営状況や不測の事態等によって業績が著しく変動する場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
さらに、当社では当社グループの企業に対しての投融資を実施しており、投融資を受けている企業の経営状態が悪化した場合には、当社が実施している投融資に対しての減損や貸倒引当等の適用が必要となる可能性があり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
訴訟リスク、取引上のトラブルについて
当社グループでは事業に関連した訴訟の提起をなされておらず、リスク管理体制の整備・改善を図っていく所存でありますが、今後のグループ各社の事業展開においては訴訟を受ける可能性を完全には否定することはできず、訴訟の内容および金額、訴訟を受けることによる当社グループの社会的な評価の低下、事業の全部または一部の継続が困難となるなどの可能性があります。これらによっては、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があり、下記はその一例であります。
- ベンチャー投資ファンドからの投資を展開する中で、ベンチャー投資ファンドの業務執行組合員等としての善管注意義務違反を理由とする訴訟、ファンド間、当社グループとベンチャー投資ファンド又はベンチャー投資ファンドへの出資者、出資者間の利益相反等を理由とする訴訟等
- 当社グループでの自己資金投資における投資先企業等との訴訟等
- 個人情報管理において当社グループの過失により、所有する顧客情報や顧客企業から受託されている個人情報が流出、喪失した場合や、流出した個人情報等が悪用された場合に対する損害賠償請求等
- 当社グループの事業を行っている中で利用している技術等と抵触関係をなす特許権等の知的財産権をすでに第三者が取得していた場合の第三者からの損害賠償請求等
このほか、当社グループでは投資先企業の企業価値を高めることなどを目的として当社グループの役職員が投資先企業の社外取締役等に就任している企業があり、これらの企業に対しては株主代表訴訟による損害賠償の支払いを担保する保険への加入や、社外取締役の責任軽減に関する契約を行う等の適切な対策を働きかけておりますが、上記のような訴訟が提起された場合、当該役員が訴訟の対応等のために、業務遂行に支障が生じ、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
情報セキュリティおよび個人情報の管理について
当社グループ企業の中には顧客の機密情報を保有しており秘密保持契約によって守秘義務を負っている会社があります。また、当社グループの事業の中には、個人情報保護法によって保護が必要となる個人情報を扱う事業があります。
当社グループでは、情報セキュリティについては、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の国際規格である「ISO/IEC 27001」の認証を取得するなど、情報に対するセキュリティの強化や情報管理体制の整備に努めておりますが、今後、なんらかの事情によって外部からの不正手段によるサーバ等のネットワーク内への侵入や役職員の不適切な作業により、システム障害、機密情報や個人情報の流出が生じた場合には、当社グループの社会的な信用低下や顧客や被害を被った第三者からの損害賠償等によって当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
株式価値の希薄化に係るリスク
当社は当社グループ会社役職員等に対するインセンティブとして新株予約権を発行しており、今後も状況に応じて発行する可能性があります。当社では新株予約権による株価に対する影響度を低くするために段階的行使可能期間を設定するなど様々な行使条件を付しておりますが、新株予約権の行使により一株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。また、新株予約権の行使による需給関係の変化が当社株式の株価形成に影響を及ぼす可能性があります。
個人的活動について
当社グループの役職員は、業務に支障がない範囲で執筆活動あるいは講演活動等の個人的な活動を行う場合があります。これらの個人的な活動によって評判やイメージが悪化した場合には、当社グループの企業イメージの低下などによって、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループが行うM&A(合併・買収)戦略について
当社グループではグループ全体の事業戦略を推進するために、他社の買収や子会社の合併、売却などのM&A(合併・買収)を行う場合があります。M&A(合併・買収)の実施に際しては十分な調査等を行いますが、その後の市場環境の変化や不測の事態により、当初予定していた効果を得ることができず、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの業績予想の開示について
当社グループでは連結業績予想を開示しておりますが、当社グループの業績はベンチャーキャピタル投資による業績に大きな影響を受けております。ベンチャーキャピタル投資はその性質上、株式市場の動向等の様々な要因を受けやすく経営成績が大幅に変動する可能性があります。当初開示した業績予想が実際の業績と異なると見込まれる場合は、適時、業績予想の修正の開示を行います。
- 新規事業の立ち上げに伴うリスクについて
- 創業当初の未公開企業にベンチャーキャピタル投資、支援、育成を行うことについて
- 投資資金の回収期間及び時期等について
- 株式市況等の影響による保有株式の価格変動等について
- 法的規制について
- インターネット市場及びインターネット広告市場の成長性について
- 通信ネットワーク及びシステム障害について
- 納品および検収の遅延等による影響について
- 技術革新及び競合に関するリスクについて
- 海外企業に対する投資について
- 中国等の海外における事業展開について
- 小規模組織における管理体制について
- 委員会設置会社であることについて
- 子会社および関連会社について
- 訴訟リスク、取引上のトラブルについて
- 情報セキュリティおよび個人情報の管理について
- 株式価値の希薄化に係るリスク
- 個人的活動について
- 当社グループが行うM&A(合併・買収)戦略について
- 当社グループの業績予想の開示について

